デジタルツールを活用すれば効率化できる──それは間違いありません。
しかし実際には、「リンク切れの修正」「カレンダーの色分け」「通知ルールの見直し」など、目に見えにくい“名もなき雑務”が日々積み重なっています。
第1弾では50の雑務を取り上げましたが、今回はさらに見落とされがちな作業を中心に50個を整理しました。
気づいたときが、見直すチャンス。
あなたの仕事を静かに圧迫する雑務を“仕組み”で軽くしていきましょう。
目次
1. 業務マニュアルとナレッジ管理
ナレッジ共有が属人化すると、同じ質問・ミスが何度も発生。情報の見える化が鍵です。
- ・操作手順のスクリーンショット撮影:マニュアル用に手順画像を残す地味だけど重要な作業。
- ・社内FAQの更新・追加:問い合わせが多い内容をナレッジ化して再発防止。
- ・リンク切れマニュアルの修正:古くなった手順書内リンクをメンテナンス。
- ・ツールごとの使い方動画収集:他チームから共有されたノウハウを動画で整理。
- ・業務ルール変更の社内共有:ツール・フロー更新時のチーム通知を忘れずに。
2. チャット整理と検索性向上
チャットは流れやすく、埋もれやすい。後から見返すための仕組みが重要です。
- ・過去ログから重要発言をピン留め:必要なやりとりを探しやすくする整理作業。
- ・会話スレッドへのタイトル追加:流れる投稿に目印をつけて検索性をアップ。
- ・Slackのカスタム絵文字整理:乱立した絵文字を見直して運用ルール整備。
- ・検索キーワードを備忘録に記録:過去スレを探すためのヒントをメモに残す。
- ・チャット履歴のテキスト抽出保存:やりとりを議事録化・共有用に保存。
3. 翻訳とローカライズ作業
多言語化は翻訳だけじゃない。精度・文脈・体裁すべてが品質に関わります。
- ・UI文言の多言語対応:英語や他言語向けにインターフェースを翻訳。
- ・自動翻訳の品質チェック:AI翻訳後のニュアンス確認と手直し。
- ・翻訳メモリの更新:用語統一のための辞書・メモリを管理。
- ・ローカライズされたPDFの組版調整:翻訳後にずれた改行や文字詰めを修正。
- ・英語資料の読み合わせ・注釈追加:読みづらい技術文書に補足説明を付け加える。
4. 申請・承認まわりの事務作業
小さな申請でもルール・チェック・再提出が発生。時間を食いやすい代表例です。
- ・交通費精算フォームの入力:ルールに従って領収書データを記入。
- ・稟議書類のPDF化と提出:紙資料をスキャンして社内提出用に整形。
- ・申請内容の差し戻し対応:承認者からの修正依頼に再対応。
- ・システム申請のステータス確認:通ったかどうかを随時チェックして対応。
- ・勤怠修正の理由追記:過去の申請ミスに理由をつけて再提出。
5. アナログ資料のデジタル化
紙の情報は検索・共有できません。いまある資産をデジタルに変える地道な努力が将来の時短に。
- ・紙資料のスキャンと保存:配布物・配信資料をPDF化して格納。
- ・名刺のOCR登録:受け取った名刺をツールに読み取り入力。
- ・手書きメモのデジタル転記:撮影したメモを清書・整理して保存。
- ・FAX受信内容のPDF変換:紙で届いた資料をデジタルにして共有。
- ・アナログ帳票のレイアウト再設計:入力欄などをそのままデジタル化しやすく改善。
6. 顧客対応・CSログ整備
スムーズな対応は準備が9割。履歴と文面の蓄積が未来の自分を助けてくれます。
- ・問い合わせテンプレートの整備:よくある質問に即返信できるテンプレ構築。
- ・過去対応の履歴照合:同じ問い合わせがあったかログから確認。
- ・対応ステータスの更新:「対応中」「完了」などフラグ管理を徹底。
- ・トーン&マナーの用語見直し:対応文言の印象を柔らかく調整。
- ・顧客満足度アンケートの集計:回答を分析してレポートにまとめる。
7. SNS・広報関連の素材管理
見た目は大事。でも作るだけじゃなく、整理・運用・検証までがひと仕事です。
- ・投稿画像のトリミングとリサイズ:SNSごとに推奨サイズへ変換。
- ・OGP画像の差し替え確認:SNSシェア用のアイキャッチ画像を整備。
- ・旧キャンペーンバナーのアーカイブ:掲載期間終了後の素材を分類保存。
- ・SNS投稿カレンダーの作成:投稿予定日と内容をスプレッドで管理。
- ・ハッシュタグの検索と精査:流行・競合調査に基づいて最適なタグ選定。
8. トラブル対応ログの記録
「また同じトラブル」が起きないように。原因・日時・再発防止の記録が武器になります。
- ・エラーメッセージのキャプチャ保存:発生時の画面を残して再現性確認に使う。
- ・障害発生日時と復旧ログの整理:タイムスタンプで影響範囲を記録。
- ・ユーザー報告の内容分類:バグ・UI・端末依存などに分類して開発に共有。
- ・障害報告メールのテンプレ作成:即時送信できる報告フォーマットを準備。
- ・再発防止策の履歴管理:過去の対応策を一覧化して参照できるように。
9. ファイル・文章の命名ルール運用
情報の山は整理されてこそ価値がある。命名ルールがその第一歩です。
- ・資料タイトルの統一命名:チーム全体で日付・版数の付け方を揃える。
- ・画像ファイルのフォーマット命名:thumb, cover, mainなど役割名を含める。
- ・命名ルールの社内周知資料化:ルールをスライド化して配布・説明。
- ・不要ファイルの自動リネーム:ツールを使って冗長なファイル名を簡略化。
- ・Google Driveのファイル名一括編集:共有ストレージ内の統一感を保つための調整。
10. タブ・ウィンドウの整理術
画面が散らかると、思考も散らかる。ブラウザ管理も立派な業務効率化です。
- ・定型タブをブックマークグループ化:毎日開くものはまとめて一発起動。
- ・ウィンドウ分割の最適配置:作業別に画面を並べてマルチタスク対応。
- ・未使用タブの自動スリープ設定:ブラウザ動作を軽くしてPC負荷を軽減。
- ・定期的な開きっぱなしタブの整理:週1で全タブを見直して閉じる習慣を。
- ・作業中URLをメモアプリに一時保存:後で見る用のリンクを整理して集中維持。
まとめ
今回は前回に続き、さらに見落とされがちな“地味だけど必要な作業”を可視化しました。
「作業として見えていない=改善されない」 そんな雑務こそ、チェックリストに落とし込みましょう。
この記事が、あなたの“余計な時間”を減らすヒントになれば幸いです。