「会議のたびに誰かが議事録係になって、終わった後に1〜2時間かけて書いている」
「担当者によって議事録の質が全然違う。伝わらないことがある」
「AIで議事録が作れると聞いたけど、中小企業でも本当に使えるの?」
私自身、ウェブ担さんの業務でクライアントとの打ち合わせ後の議事録作成にけっこうな時間を取られていました。会議中にメモを取りながら話を聞いて、終わってから整理して送る、という作業が地味に重かったんです。
議事録AIを導入してから、その負担がほぼゼロになりました。会議中は話すことに集中できて、終わった後に要点を確認して送るだけ。月換算で数時間分の時間が浮いた感覚があります。今日はその話をしようと思います。
更新日:2026年7月3日
監修者:藤田 真季(ウェブ担さん・マーケティング担当)
議事録AIとは——何をしてくれるのか
議事録AIとは、会議の音声をAIが自動で文字に起こし、要点・決定事項・次のアクションまでを整理してくれるツールです。「文字起こし+要約」の2段構えで動くイメージで、従来は人が1〜2時間かけていた議事録作成作業を、数分〜十数分に短縮できます。
具体的にできること
・会議の音声をリアルタイムまたは録音データから自動で文字起こし
・「誰が何を言ったか」を話者ごとに分けて記録(話者分離機能)
・AIが要点・決定事項・ToDoを自動で抽出
・Zoom・Teams・Google Meetなどのweb会議ツールと連携して自動記録
・会議終了後すぐに参加者へ共有
「文字起こしだけ」のツールとは別物です。要約・ToDoの抽出まで自動でやってくれるので、確認と微修正だけして送れる状態になります。
中小企業こそ議事録AIを使うべき理由
大企業より中小企業の方が、議事録AIの恩恵を受けやすいと私は感じています。理由がいくつかあって、少し説明させてください。
理由①:「誰が書くか問題」がなくなる
中小企業の会議って、議事録担当を決めるだけでも空気が少し重くなることありませんか。書ける人が毎回書くことになったり、「今日は誰が…」という会話から始まったり。議事録AIを使うと、この「誰が書くか問題」が完全に消えます。全員が話すことに集中できます。
理由②:品質が担当者によってバラバラにならない
議事録の品質って、書く人の能力とその日のコンディションにすごく左右されます。要点を押さえてくれる人もいれば、全部書き起こしてくれる人もいれば、「これ会議に来てない人が読んでもわからないな」という議事録になることも。AIが書けば毎回同じクオリティで出てきます。
理由③:専任のWeb担当者や総務がいない会社でも導入しやすい
議事録AIのほとんどは、ZoomやTeamsの会議に招待するか・録音データをアップするだけで動きます。システムの構築や専門知識は不要で、無料プランから試せるものも多いため、IT担当者不在の中小企業でも導入ハードルが低いです。
理由④:少人数ほど1人あたりの時間削減効果が大きい
5人の会社で週2回の会議があって、毎回誰かが議事録に1時間使っていたとすると、月8時間です。大企業なら分業できる部分が、少人数では全部誰かにのしかかります。その8時間が戻ってくるのは、中小企業にとってかなり大きい話です。
中小企業が議事録AIを選ぶときの5つのポイント
ツールは数十種類あって正直どれでもいい、とは言えないので、中小企業が選ぶときに見ておいてほしいポイントを整理します。
①日本語の精度(これが一番大事)
英語圏向けに開発されたツールは、日本語の精度が低い場合があります。特に専門用語・社内固有の言葉・地名・人名は誤変換が出やすいです。無料トライアルで実際に自社の会議音声を試してから判断することを強くお勧めします。「だいたい読める」くらいの精度では、結局修正に時間がかかって意味がなくなります。
②使っているweb会議ツールと連携できるか
Zoomを使っているならZoom連携、TeamsならTeams連携が動作するかを確認してください。連携なしで録音ファイルをアップする方式もありますが、連携できる方が「会議が終わったら自動でできている」という状態に近づきます。
③セキュリティの確認
議事録には顧客情報・経営判断・未発表の施策情報など、機密性の高い内容が含まれます。データがどこに保存されるか・AIの学習に使われないか・ISO27001などの認証があるかは必ず確認してください。特に無料プランは学習データとして使われる場合があるため、注意が必要です。
④料金体系(本格運用時の費用感)
無料プランで試せるツールが多いですが、複数人で毎日使うと有料プランが必要になるケースがほとんどです。個人・小規模向けは1人あたり月数千円から、チーム・法人向けは人数や機能に応じて上がります。無料で試す前に「本格運用するとしたら月いくらか」を確認しておくと、後で驚かずに済みます。
⑤対面会議にも対応しているか
オンライン会議専用のツールも多いので、対面会議も録音して使いたい場合はスマートフォンのマイク録音や専用デバイスに対応しているかを確認してください。ウェブ担さんではクライアントとの打ち合わせが対面・オンライン混在なので、どちらにも対応できるツールを選んで使っています。
中小企業向け議事録AIの代表的なツール
代表的なツールを整理します。料金・機能は変動するため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
| ツール名 | 特徴 | 向いているケース |
| Notta(ノッタ) | 日本語対応◎・翻訳機能あり・無料プランで月120分利用可 | まず無料で試したい・日本語精度を重視したい |
| tl;dv(ティーエルディーブイ) | Zoom・Google Meet連携・無料プランで月10件まで | オンライン会議中心・英語混じりの会議がある |
| YOMEL(ヨメル) | ワンクリックで録音・文字起こし・AI要約まで完結 | とにかく簡単に使いたい・操作に慣れていない担当者が多い |
| LINE WORKS AiNote | 話者分離精度が高い・セキュリティ認証あり・利用人数無制限 | セキュリティを重視したい・LINE WORKSを既に使っている |
| toruno(トルノ) | リコー製・30秒ごとに画面キャプチャ・辞書機能で専門用語対応 | 専門用語が多い業種・画面共有内容も残したい |
どれが一番良いかより、「自社の会議スタイルに合うか」が重要です。オンライン中心ならクラウド連携型・対面が多いならデバイス録音型・セキュリティが最優先なら認証取得済みのものを選ぶという考え方が現実的です。
中小企業が議事録AIを導入するときの手順
「なんとなく便利そうだからとりあえず入れてみた」だと定着しないことが多いので、短いですが手順を整理しておきます。
STEP 1:まず無料プランで1〜2週間試す
候補ツールの無料プランに登録して、実際の自社会議音声を使って精度を確認してください。「だいたい読める」ではなく「修正が最小限で済む」レベルかを確認することが重要です。
STEP 2:使うルールを先に決める
ツールを入れても「誰がいつ起動するか」「AIの出力をどう確認して誰が送るか」というルールが決まっていないと、結局誰もやらないという状態になります。シンプルでいいので「会議ホストが毎回起動する」「終わって30分以内に確認して共有する」という最低限のルールを先に決めておきましょう。
STEP 3:社内固有の用語を辞書登録する
人名・社名・サービス名・業界用語など、AIが誤変換しやすい言葉を辞書に登録することで精度が上がります。最初にまとめて登録しておくと、その後の修正作業がぐっと減ります。
STEP 4:「確認と修正」のフローを決める
AIの出力は完璧ではないので、そのまま送るのではなく重要な決定事項・数字・固有名詞を中心に確認するフローを作ってください。全部読み返すのではなく「決定事項とToDoだけ確認する」というルールにすると負担が少ないです。
| 📌 AIツールの業務導入、どこから始めればいいか迷っていませんか?
ウェブ担さんでは議事録AIを含むAIツールの業務活用支援も行っています。「どのツールを選べばいいかわからない」「導入してみたが定着しない」という段階からでもご相談いただけます。 |
よくある「こんなはずじゃなかった」を防ぐために
導入後に「思ったより使えなかった」となるパターンもあるので、先にお伝えしておきます。
「雑音が多い環境だと精度が落ちる」
カフェやオープンオフィスなど騒がしい環境では文字起こしの精度が下がります。できるだけ静かな環境で使うか、外付けマイクを使うことで改善できます。
「話者分離が完璧ではないことがある」
似た声質の人が複数いる場合や、かぶり気味の発言では誰の発言か正しく識別されないことがあります。全員が名乗ってから発言する・マイクに向かってしっかり話すといった会議運営側の工夫も必要です。
「AIの要約を鵜呑みにしない」
AIが生成した要約・決定事項には事実と違う内容が含まれることがあります。特に数字・日程・担当者名は必ず人の目で確認してから送ることを習慣にしてください。「AIが言ったから」でそのまま共有してトラブルになるのが一番避けたいパターンです。
まとめ
今回お伝えしたポイントを改めて整理します。
・議事録AIは「文字起こし+要約+ToDoの抽出」まで自動でやってくれる。会議後に確認して送るだけになるので、月換算で数時間が浮く
・中小企業こそ恩恵が大きい。「誰が書くか問題」「品質のばらつき」「少人数への時間集中」という課題を一気に解決できる
・選ぶときの優先順位は「日本語精度→使っている会議ツールとの連携→セキュリティ→料金体系→対面対応」の順で確認する
・導入後に定着させるには「起動するルール」「確認フロー」を先に決めることが重要。ツールを入れただけでは続かない
・数字・日程・担当者名はAIの出力をそのまま鵜呑みにせず、必ず人の目で確認する
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