「うちの会社、ホームページはあるけど誰も管理していない」
「一応、総務の○○さんに任せているけど、Webは本業じゃないから…」
「制作会社に作ってもらったまま、3年間更新していない」
社内にWeb担当者がいない——これは珍しい話ではありません。従業員数30名以下の中小企業の多くが、「Web担当者が実質いない」状態で運営されています。問題は、これが「現状維持」ではなく、「じわじわとビジネス機会を失い続けている状態」だということです。
この記事では、社内にWeb担当者がいない会社が抱えるリスクを具体的に整理し、今すぐ取れる5つのアクションを解説します。「外注」「採用」「社内育成」それぞれの現実的な選択肢も比較しますので、ぜひ最後までお読みください。
更新日:2026年6月15日
監修者:大森 潤(ウェブ担さん・Web運用担当)
社内にWeb担当者がいないのは中小企業のデフォルト状態
まず、現実を直視するところから始めましょう。多くの中小企業では、次のような「名ばかりWeb担当者」が存在します。
中小企業のWeb担当者の実態
| よくあるパターン | 実際の問題 |
| 総務・経理と兼任している | Webに使える時間が月数時間しかない |
| 「PCが得意」という理由で任された | マーケティング知識がなく、更新しかできない |
| 社長自身がやっている | 本業が忙しくなると完全に止まる |
| 制作会社に「管理もお願いします」と言ってある | 更新依頼のたびに費用が発生し、後回しになる |
| 「若い人に任せておけばいい」 | 担当者が退職すると何もわからなくなる |
Web担当者がいることと、Web担当者がきちんと機能していることは別の話です。この記事で想定する「Web担当者がいない」とは、「実質的に機能していない」状態を指します。
「誰がやるか問題」を放置するとどうなるか
「今すぐ困っていないから大丈夫」は危険な思い込みです。Webサイトは放置するほど、静止したまま競合に追い抜かれ続けます。担当者を決めることが、すべての改善の出発点になります。
社内にWeb担当者がいない状態を放置すると起きる「5つの損失」
社内にWeb担当者がいない状態を放置すると、以下の5つのダメージがじわじわと蓄積します。
損失① 検索順位の低下と集客機会の損失
Googleは、更新頻度・コンテンツの充実度・ページ表示速度などをもとに検索順位を決めています。更新がなければ順位は下がり続け、競合他社のサイトに流入を奪われます。「3年前に作ったまま」のサイトが、今も1ページ目に表示されていると思ったら大間違いです。静止したサイトは、動き続ける競合に確実に抜かされます。
損失② 情報の「鮮度切れ」による信頼失墜
サイトに掲載されているスタッフが既に退職していた、料金表が2年前のものだった、サービスの案内が現行と違う——訪問者はこれを見た瞬間に「この会社は大丈夫か?」と感じます。古い情報の放置は、「廃業・倒産リスク」を疑わせる最大の要因の一つです。問い合わせを踏みとどまらせる判断材料になります。
損失③ セキュリティリスクの放置
WordPressをはじめ、CMS(コンテンツ管理システム)は定期的なアップデートが必要です。更新しないまま放置すると、脆弱性を突かれてサイトが乗っ取られたり、マルウェアを埋め込まれたりするリスクが高まります。被害が発生してからでは、復旧費用・信頼回復コストが制作費を大幅に上回るケースもあります。
損失④ 広告・SNSとの連携機会の損失
社内にWeb担当者がいないと、リスティング広告やSNS広告を打っても効果検証ができません。GA4(Googleアナリティクス4)やGoogle広告のデータを読んで改善できる人が社内にいないと、広告投資はリターンを生みにくくなります。
損失⑤ 採用・人材獲得機会の損失
現在、求職者の多くが応募前に企業のWebサイトを確認しています。採用サイトが古い・情報が薄い・スマホで見づらいという状態は、「この会社は成長していない」という印象を与えます。Web担当者の不在は、採用コストにも跳ね返ってきます。
社内にWeb担当者がいないことへのお悩みは、ウェブ担さんに無料でご相談いただけます。現状のヒアリングから、具体的な改善策のご提案まで、まずは気軽にお声がけください。
▶ 社内Web担当者不在のお悩みを無料相談する(ウェブ担さん)
まず確認:自社サイトの「現状診断チェックリスト」
以下のチェックリストで、自社サイトの状態を確認してください。
10項目の簡易診断
| チェック項目 | 確認 |
| 最後にサイトを更新したのは3ヶ月以内である | □ |
| スマートフォンで表示しても崩れない | □ |
| Google Analytics(GA4)が設置されており、データが見られる | □ |
| お問い合わせフォームは正常に動作している | □ |
| スタッフ情報・料金・サービス内容は現在の情報と一致している | □ |
| WordPressなどCMSのバージョンが最新に近い | □ |
| SSL(https://)対応されている | □ |
| ページの読み込みが3秒以内に完了する | □ |
| Googleサーチコンソールが設定されており、エラーがない | □ |
| 採用情報・会社概要が最新の状態になっている | □ |
診断結果の目安
| チェックできなかった数 | 対応の目安 |
| 0〜2個 | 現状維持しつつ、定期的な確認を続けましょう |
| 3〜6個 | 早急な改善が必要です。後述のアクションを実行してください |
| 7個以上 | サイトがビジネスの足を引っ張っている可能性があります。外注も含めた抜本的な対処が必要です |
社内にWeb担当者がいない会社が今すぐやるべき5つのアクション
チェックリストで課題が見えたら、次のアクションに移りましょう。難しいことは何もありません。今日から1つずつ進めていきましょう。
アクション①:「誰が担当するか」を1人決める(社内)
まず最初にやることは、担当者の名指しです。「みんなで管理」は「誰も管理しない」と同義です。担当者の条件は「Webに詳しい人」である必要はありません。「Webのことを社外パートナーや制作会社と連絡を取り、社内に情報を共有できる人」であれば十分です。技術は外注できます。窓口だけは社内に必要です。
担当者を決めたら、最低限の権限を渡してください。
・WordPressなどCMSの管理者ログイン情報
・サーバー・ドメインの契約情報と更新日
・GA4・サーチコンソールのアクセス権限
・制作会社・外注先の連絡先
アクション②:GA4とサーチコンソールを「見られる状態」にする
今のサイトが「どんな状態か」を知らなければ、改善の優先順位が立てられません。最低限、以下の2つを確認できる状態を作りましょう。
| ツール | わかること | 費用 |
| GA4(Googleアナリティクス4) | 誰が、どこから、どのページを見ているか | 無料 |
| Googleサーチコンソール | どんなキーワードで検索されているか・エラーがないか | 無料 |
どちらも無料で使えます。設置されていない場合は、制作会社やWeb担当の外注先に依頼すれば数時間で設置できます。
アクション③:サイトの「最低限の鮮度維持」を仕組み化する
更新を「やる気になったときだけやる」では続きません。月次・四半期でルーティン化することが重要です。Googleカレンダーに「Webサイト確認日」を定期イベントとして登録するだけで、忘れを防げます。
| 頻度 | 更新内容 |
| 毎月 | お知らせ・ブログの1件以上更新 / GA4の数値確認 |
| 3ヶ月ごと | 料金・スタッフ情報・サービス内容の確認と修正 |
| 半年ごと | WordPressなどCMSのバージョン確認 / プラグイン更新 |
| 年1回 | 全ページの情報確認 / SSL証明書の有効期限確認 |
アクション④:セキュリティの最低ラインを確認する
技術的な対応が必要なため、これだけは制作会社・外注先に確認してください。
・SSL(httpsで始まるURL)になっているか
・WordPressの管理者パスワードが「admin/admin」などになっていないか
・WordPressのバージョンが極端に古くないか(3年以上前のバージョンは要注意)
・不審なプラグイン・管理者アカウントが追加されていないか
「乗っ取り被害」は発生してから気づくパターンがほとんどです。被害発生後の復旧費用は、予防コストの5〜20倍になることもあります。
アクション⑤:「社内でやること」と「外注すること」を分ける
すべてを社内でやろうとするのは非現実的です。「何を自社でやり、何を外に任せるか」を整理することが、継続できる体制の鍵です。
| 業務 | 社内が向いている | 外注が向いている |
| 情報の提供・確認 | ◎ | △ |
| 記事テキストのドラフト作成 | ○ | ○ |
| デザイン・コーディング | △ | ◎ |
| SEO施策・キーワード分析 | △ | ◎ |
| GA4設定・分析 | △ | ◎ |
| 広告運用(リスティング等) | △ | ◎ |
| お知らせ・ブログの更新 | ◎ | ○ |
| サーバー・ドメイン管理 | △ | ◎ |
「社内でやること」は、自社のビジネス情報の提供・確認・意思決定だけで十分です。技術・専門知識が必要な業務は迷わず外注しましょう。
社内にWeb担当者がいない場合の「誰に頼むか」——3つの選択肢と判断基準
外注を検討する場合の選択肢は3つです。それぞれのメリット・デメリットを整理します。
選択肢A:Web担当者を正社員採用する
| 項目 | 内容 |
| 費用 | 年収350〜600万円 + 採用費用(50〜100万円) |
| 向いているケース | Web活用を会社の中核戦略に置いている / 毎日更新が必要 / EC運営など専任が必要な業務がある |
| デメリット | 採用コスト・教育コストが高い / 退職リスクによる属人化 / 採用難易度が高い |
選択肢B:フリーランスに業務委託する
| 項目 | 内容 |
| 費用 | 月5〜30万円(業務範囲による) |
| 向いているケース | 特定業務(SEO記事作成・広告運用など)を切り出せる / 予算を抑えたい |
| デメリット | 複数業務を一括依頼しにくい / 担当者が変わるリスクがある / 管理・連絡のコストが発生 |
選択肢C:定額制のWeb運用サポートサービスを使う
| 項目 | 内容 |
| 費用 | 月5〜20万円程度(サービスによる) |
| 向いているケース | 「専任は要らないが、プロに継続的に見てほしい」 / Web全般を一箇所に相談したい / コストを抑えて質を担保したい |
| メリット | 採用不要・固定費を抑えられる / チームで対応するためノウハウが属人化しない / 必要な業務を柔軟に追加できる |
Web担当者の採用年収は350〜600万円ですが、定額制の運用サポートサービスなら月5〜10万円(年間60〜120万円)から始められます。「まず試す」ができるのが最大の利点です。
判断フローチャート:自社に合う選択肢を選ぶ
| 質問 | Yes | No |
| Web活用が会社の中核事業か? | 正社員採用を検討 | 次の質問へ |
| 月の更新・改善タスクが週10時間以上あるか? | 正社員 or フリーランス複数名 | 次の質問へ |
| 特定業務(SEO/広告など)だけを切り出せるか? | フリーランス | 定額制サービス |
| 上記いずれも不確かで、まず試してみたいか? | 定額制サービス | まずアクション①〜④から |
まとめ:社内にWeb担当者がいない問題は「誰がやるか」を決めることが最初の一歩
社内にWeb担当者がいない問題は、ツールや予算の問題ではなく「誰が責任を持つか」という組織の問題です。今日からできることを改めて整理します。
・社内にWeb担当者がいない状態は中小企業に多く、「名ばかり担当」では機能していないケースがほとんど
・放置すると検索順位低下・信頼失墜・セキュリティリスク・広告効果低下・採用機会損失の5つのダメージが蓄積する
・まず担当者を1人決め、GA4・サーチコンソールを「見られる状態」にすることが最優先
・社内でやることと外注することを明確に分け、技術的な業務は迷わず外注しましょう
・外注先は「正社員採用・フリーランス・定額制サービス」の3択。まず試すなら定額制サービスが費用対効果が高い
「完璧な体制を整えてから始める」ではなく、「今日1つ進める」が重要です。まず担当者を1人決めることから始めてください。
「誰に相談すればいいかわからない」なら、ウェブ担さんへ
「うちの状況でどうすればいいか、具体的に教えてほしい」——そんな相談から始める企業が多くいます。ウェブ担さんは、社内にWeb担当者を置けない中小企業の「外部Web担当者」として、月額定額でサポートする専門サービスです。
| こんな会社が使っています |
| 従業員10〜50名 / Web担当者が実質いない |
| ホームページはあるが問い合わせが来ない |
| 制作会社に頼みたいが、何を頼めばいいかもわからない |
| 広告を出したいが、費用対効果が見えない |
| 担当者が退職してWebが止まった |




