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「Webアクセシビリティって必要?」中小企業のホームページが知っておきたい対応の考え方

「取引先から『アクセシビリティ対応はしていますか?』と聞かれて、答えられなかった」
「そもそもWebアクセシビリティが何なのか、よく分からない」
「うちのような小さな会社でも、対応しないといけないの?」

ウェブ担さんへのご相談でも、「Webアクセシビリティ」という言葉を耳にして不安になったという声をお聞きすることが増えています。

結論から言うと、中小企業のホームページであっても、すべてを完璧にこなす必要はありませんが、「誰にとっても見やすく使いやすいサイトにする」という考え方は、取り入れておく価値があります。
この記事では、Webアクセシビリティの基本と、無理なく進めるための考え方を解説します。

更新日:2026年10月8日

Webアクセシビリティとは

Webアクセシビリティとは、年齢や障害の有無、使っている機器や環境にかかわらず、誰もがホームページの情報を受け取り、利用できる状態にすることを指します。

「特別な人のための対応」ではない

「障害のある方向けの特別な対応」というイメージを持たれがちですが、実際にはもっと身近な話です。例えば、次のような場面を想像してみてください。

 

・高齢の方が、文字が小さくて読めずにページを閉じてしまう
・強い日差しの下で、スマホの画面が白っぽく、薄いグレーの文字が読めない
・片手がふさがっていて、マウスやタッチ操作が難しい
・色の見分けがつきにくい方が、色だけで区別されたボタンの意味が分からない

 

これらはすべて、アクセシビリティの問題です。つまり、「誰にでも読みやすく、使いやすいホームページにする」ことが、アクセシビリティの本質です。

よく出てくる用語を整理しておきましょう

・WCAG(ウィーキャグ):Webアクセシビリティの国際的なガイドライン
・JIS X 8341-3:日本の規格。WCAGをもとに定められています
・代替テキスト(alt):画像の内容を文字で説明するもの。画像が見えない方や、読み上げソフトを使う方のために必要です

中小企業にも対応は必要?法律との関係

「法律で決まっているのでは?」と気になる方も多いと思います。ここでは、現在の状況を整理します。

障害者差別解消法の改正で、民間事業者にも「合理的配慮」が義務化された

2024年4月に施行された改正障害者差別解消法では、民間事業者にも「合理的配慮の提供」が義務づけられました。これは、障害のある方から何らかの配慮を求められた際に、負担になりすぎない範囲で対応することを求める考え方です。

ホームページの対応は、直ちに義務とは限らない

この法改正は主に事業者の対応姿勢を求めるもので、「ホームページを必ずこの基準に適合させなければならない」と明確に定めているわけではありません。ただ、官公庁や大企業を中心に、アクセシビリティへの取り組みを調達や取引の条件として確認するケースも増えており、取引先から問い合わせを受ける可能性は、今後も高まっていくと考えられます。

実務的な考え方:「完璧」ではなく「改善を続ける」

中小企業にとって現実的なのは、すべての基準を一度に満たそうとするのではなく、できるところから少しずつ改善し、その取り組みを説明できる状態にしておくことです。

まず優先したい3つのポイント

すべてを一度に対応するのは大変ですが、次の3点は、比較的取り組みやすく、効果も大きいポイントです。

①文字の読みやすさ(大きさ・色の差)

文字が小さすぎたり、背景と文字の色の差が弱すぎたりすると、多くの方にとって読みにくいサイトになります。特に、薄いグレーの文字を白い背景に載せるデザインは、見た目はおしゃれでも、読みづらさの原因になりがちです。本文は十分な大きさで、背景との色の差をしっかり確保しましょう。

②画像に説明文(代替テキスト)を付ける

写真や図表に、その内容を説明する短い文章(代替テキスト)を設定します。画像が表示されない環境や、読み上げソフトを使う方にとって、画像の意味が伝わる手がかりになります。検索エンジンも画像の内容を理解する手がかりにするため、SEOの面でもプラスに働きます。

③問い合わせフォームの使いやすさ

入力欄に何を入力すべきかが明確か、エラーが出たときに何が間違っているか分かるか、キーボードだけでも操作できるかなど、フォームは問い合わせに直結する重要な部分です。ここが使いにくいと、せっかくの訪問者を逃してしまいます。

ポイント 確認のしかた 取り組みやすさ
文字の読みやすさ スマホで日中に見て、読みづらくないか確認する ◎ 比較的すぐに改善できる
画像の代替テキスト 主要な画像に説明が設定されているか確認する ◎ 更新のたびに習慣化できる
フォームの使いやすさ 実際に自分で入力・送信して確認する ○ 一部は専門的な修正が必要

自社サイトの「アクセシビリティ」を、5分でセルフチェックする方法

専門的なツールを使わなくても、次の5つの確認で、現状のおおまかな課題が見えてきます。

①スマホで、屋外の明るい場所で見てみる

画面の明るさを普段より下げ、できれば明るい窓際などで自社サイトを開いてみてください。薄い色の文字や小さな文字が読みにくくないかを確認できます。

②ブラウザの文字サイズを大きくしてみる

スマホやパソコンの設定で文字サイズを大きくしたときに、レイアウトが崩れたり、文字が重なったりしないかを確認します。高齢の方は、この設定で閲覧していることも少なくありません。

③マウスを使わず、キーボードのTabキーだけで操作してみる

パソコンで、Tabキーを押しながらリンクやボタンを順に移動できるか、問い合わせフォームまで到達できるかを試します。移動中の位置が分かる表示(枠線など)があるかも確認しましょう。

④色だけで意味を伝えていないか確認する

「赤字の項目は必須」のように、色だけで区別している箇所はありませんか。色の見分けがつきにくい方には伝わらない可能性があるため、「必須」などの文字も添えると親切です。

⑤主要な画像に、説明が設定されているか確認する

会社のロゴ、サービスを説明する図、ボタンとして使っている画像などに、内容を説明する文字(代替テキスト)が設定されているかを、管理画面で確認します。

 

この5つのうち、いくつかに課題が見つかったとしても、慌てる必要はありません。「何が課題か」が分かった時点で、すでに一歩進んでいます。優先度の高いものから、一つずつ直していきましょう。

アクセシビリティは「作って終わり」ではなく「運用」で決まる

ここまで読んで、「それなら制作時に対応しておけばいいのでは」と思われるかもしれません。確かに制作時の設計は重要ですが、実際には、公開後の「更新のたび」に、せっかくの配慮が崩れてしまうケースが少なくありません。

よくある「運用で崩れる」パターン

・新しく追加した画像に、代替テキストを設定し忘れる
・お知らせの更新時に、文字の色を自由に変えてしまい、読みにくくなる
・見出しの使い方がバラバラになり、情報の構造が分かりにくくなる
・プラグインやテーマの更新で、デザインが意図せず崩れる

 

つまり、アクセシビリティは一度整えれば終わりではなく、更新のたびにルールに沿って運用することで、はじめて維持できるものです。

運用ルールを決めておくと、担当者が変わっても崩れにくい

「画像には必ず説明を付ける」「見出しは決められた順序で使う」「文字の色は定められたものだけを使う」といった運用ルールを決めておくと、担当者が変わっても品質が保たれます。

Web運用代行に任せられること

「ルールを決めて維持するのは大変」「そもそも何から手をつければいいか分からない」という場合は、ホームページの運用を専門家に任せる方法があります。

①現状のチェックと優先順位づけ

今のホームページが、読みやすさ・画像の説明・フォームの使いやすさなどの面でどの程度対応できているかを確認し、優先して直すべき箇所を整理します。

②更新時のルールに沿った運用

お知らせやブログの更新時に、画像の説明設定・見出しの使い方・文字の見やすさなどを意識しながら作業を進めます。

③保守・セキュリティ管理との一体運用

プラグインやテーマの更新後にデザインが崩れていないかの確認も含め、保守作業とあわせて品質を維持します。

ウェブ担さんでは、ホームページの更新から保守管理まで、専任のチームが定額で運用をお任せいただけます。アクセシビリティの観点も含めて、「何から整えればいいか」の整理からご相談いただけます。


 

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よくある質問

Q. 対応しないと、法律違反になりますか?

A. ホームページのアクセシビリティ対応について、民間企業に対して直ちに罰則つきで義務づけられているわけではありません。ただし、取引先や公的な案件では確認されることもあるため、できる範囲での対応を進めておくと安心です。

Q. すべての基準を満たすには、どれくらい費用がかかりますか?

A. サイトの規模や目指す水準によって大きく異なります。まずは優先度の高いポイントから段階的に進める方法をおすすめします。

Q. アクセシビリティ対応はSEOにも効果がありますか?

A. 画像の代替テキストや、見出し構造の整理など、共通して効果のある取り組みもあります。ただし、アクセシビリティ対応だけで検索順位が決まるわけではありません。

Q. 制作会社が作ったサイトでも、後から改善できますか?

A. はい、可能なことが多いです。現状のサイトを確認した上で、優先して直すべき箇所をご提案します。

まとめ

最後に、この記事のポイントを整理します。

 

・Webアクセシビリティとは、年齢や障害の有無、環境にかかわらず、誰もがホームページを利用できる状態にすること
・障害者差別解消法の改正で民間事業者にも合理的配慮が義務化されたが、ホームページへの対応が直ちに義務づけられているわけではない
・まずは「文字の読みやすさ」「画像の代替テキスト」「フォームの使いやすさ」の3点から取り組むのが現実的
・アクセシビリティは作って終わりではなく、更新のたびに運用で維持することが大切

 

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この記事の執筆者

藤田真季

藤田 真季|ウェブ担さん・マーケティング担当

国立大学卒業後、某大手アパレルメーカーの総合職として店舗運営を経験後、EC業界に転身。顧客視点に立ちながらCVR改善やCRMなど幅広く経験し、実績を積む。その後株式会社アイデアランプに参画し、「定額制Web運用代行サービス|ウェブ担さん」のディレクター兼マーケターに就任。コストを抑えながら高品質なWeb運用支援を提供し、多くの企業のマーケティング課題やWeb業務効率化に向けて支援している。

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